オリビア・ロドリゴ主催の音楽祭、出店業者が未払いを公開告発

米カリフォルニア州アーバインのGreat Parkで8月末に開催された、歌手オリビア・ロドリゴ初主催の単日音楽祭「Daisy Chain Fields」に出店した飲食ブースUgly Oats Kitchenのオーナー、Mary Chacon氏が、Instagramでロドリゴ宛の公開書簡を発表した。主催側が契約通りの売上分配金を支払っていないほか、現場運営にも複数の問題があったと訴えている。英NMEの報道によれば、Chacon氏はイベント終了2日後にロドリゴ側のチームへ連絡したが、現在も分配金を受け取っていないという。
公開書簡の告発内容
Chacon氏は書簡の冒頭で、ロドリゴが「これほど安全で歴史的な意義を持つイベント」を開催したことに感謝し、参加できたことは「光栄(privilege)」だったと述べ、ロドリゴの音楽に自身が苦しい時期を支えられたとも振り返っている。一方で、当日「女性のために2,000万ドルが集まった」裏側には、「一部の女性出店者の犠牲」があったのではないかと指摘した。
具体的に挙げられた問題点は以下の通り。
- 「食品が売り切れると罰金が科される」と告げられ、自身のベーカリー営業を止めて数千枚のクッキーを急きょ用意した
- ブース関連費用として約1,400ドルを支払ったうえ、さらに売上の35%を主催側に支払う契約となっており、合計で数千ドルの損失となった
- 大口の仕入れについて直前になって通知された
- 入場・設営に関する情報が、予定の搬入時間の数時間前にしか届かず、現場入りに支障が出た
- ブースエリアの人通りが少なく、来場者の中にはそこに飲食ブースがあることを知らなかった人もいた
- スタッフは水や食事をどこで調達できるか知らされておらず、熱中症で嘔吐したスタッフが食事にありつけない場面もあった
Chacon氏は、製作会社「DLS」がスイーツ系の出店者を過剰に予約する一方で食事系の出店者が不足していたため、出店者と来場者の双方が困難な状況に陥ったと説明。この日は自身のチーム「Ugly Oats」にとって「最も過酷な一日」であり、会社としてこのイベントによる損失を埋めるには数カ月かかるとしている。会社の評判への影響を懸念して公開を迷ったものの、返答を得たいこと、またこうしたイベントにおける女性起業家の実情に関心を持ってほしいという思いから、最終的に投稿に踏み切ったという。
Daisy Chain Fieldsと寄付規模
Daisy Chain Fieldsはロドリゴが主導する初めてのイベントで、ライブ公演に加え、チャリティーとしての側面も打ち出されていた。出演アーティストにはChappell Roan、Bikini Kill、Doechii、Garbageなど女性のみのラインナップが並び、1990年代の「Lilith Fair」をコンセプトの参照点としている。開催前、ロドリゴは非営利団体のパートナーに1,000万ドルを寄付すると発表しており、イベント期間中にはさらに寄付金が集まり、女性や少女を支援する活動に充てられるという。
公表されている寄付先団体は、Baby2Baby、Black Mamas Matter Alliance、Center For Reproductive Rights、FreeFrom、Johns Hopkins Center For Indigenous Health、National Women's Law Center、Planned Parenthoodの7団体。
まだ分かっていないこと
ロドリゴ本人や主催チーム、製作会社DLSからの公式な反応は、現時点では報じられていない。未払いとされる分配金の具体的な金額や、支払いに関する今後の対応についても明らかになっていない。