Maribou State、活動休止を発表──8月31日ロンドン公演が最後のステージに

英国のエレクトロデュオMaribou Stateが活動休止を発表した。メンバーのLiam Ivoryは音楽メディアMixmagの取材に対し、グループとして「心身をリセットする」時間が必要だと語り、次の一歩を決める前にいったん立ち止まる考えを明らかにした。夏に予定されていた公演はすべて予定通り消化する方針で、2026年8月29日(土)ブリストルのForwards Festival、そして8月31日(月、英国の祝日)ロンドンのLIDO Festivalに出演する。後者が休止前最後のステージとなる。
休止の決断と最後の公演
Ivoryによれば、アルバム『Hallucinating Love』のツアーはすでに18カ月続いており、「いつものように次のサイクルへそのまま進むのではなく、今こそ本当に立ち止まるべき時」だと判断したという。同作はもともと健康上の問題から生まれた作品であり、レジリエンス(回復力)をテーマにしたアルバムを作り終えた直後に自らを燃え尽きさせてしまっては矛盾すると振り返る。
Ivoryは、これは音楽から離れるということではなく、次の段階を同じ持続不可能なペースの上に築かないためだと説明。ツアー日程だけに人生が支配されない生き方を築きたいとも語った。LIDO Festivalでの公演については、「終わり」ではなく「区切り」にしたいとし、アルバムとこの時期全体への一つの締めくくりにする考え。この日はフルオーケストラを含む大規模編成での公演となり、2人がこの最大規模の編成を披露する数少ない機会の一つだという。
『Hallucinating Love』制作の背景
Maribou Stateは2024年にも一度短い休止期間を挟んでいるが、今回はより長期の活動停止となる。Ivoryによれば、2019年のツアー終了直後にロックダウンが重なるという「かなり過酷なタイミング」に見舞われ、長期にわたる睡眠不足と自己管理の欠如が、活動が止まった途端に一気に表面化。不安が急激に高まり、持続的な健康不安へと変わっていき、その根底には目的意識の喪失と燃え尽きがあったという。
もう一人のメンバーChris Davidsも、心身双方の面で困難を抱えており、2人はそれぞれ全く異なる形で苦しんだ時期があった。Ivoryはその頃の制作作業を「泥の中を進むような」感覚だったと表現している。
3rdアルバム『Hallucinating Love』は昨年リリースされ、先日デラックス版が発売された。音楽メディアNMEは当時★4の評価を与え、従来の持ち味であるサウンドに新たなメロディラインと高揚感のあるオルタナティブ・ポップの書法が加わった作品だと評している。
公演情報
- 日程:2026年8月29日(土)/会場:Forwards Festival(ブリストル)
- 日程:2026年8月31日(月)/会場:LIDO Festival(ロンドン)── 休止前最後の公演、フルオーケストラ編成