元Live Nation幹部が参画、アジア中規模ツアー再興へ Triangleが新戦略
アジアの演出会社Triangle Entertainmentが新たな戦略方針を発表した。元Live Nation幹部のRoger Fieldsを招き入れ、新規の資金調達を完了させたという。業界メディアIQによると、Triangleの目標は「新アンカーシティ(new anchor city)」モデルを構築し、アジアの中規模ツアーのエコシステムを再興することにある。同号のIQ Indexでは、ライブ体験テック企業Feverが2.5億ドルの資金調達を完了したことも報じられている。
Triangleの「アンカーシティ」戦略とは
中規模ツアーは長年、アジア市場における構造的な穴だった。アーティストが域内で行えるのは、少数の一線都市での単発公演にとどまることが多く、線としてつながり経済的にも成立する中規模会場のルートが不足していた。Triangleが今回示した方向性は、新たなアンカーシティを核として域内ツアーのルートを再編するというものだ。
人事面では、Roger FieldsのTriangle参画によってLive Nation体系のツアー運営の経験が持ち込まれる。資金調達はこの拡張に必要な資本構成に対応するものとみられる。IQはこの動きを「アジアの中規模市場が再び火を灯す(firing again)」と表現している。
Feverは2.5億ドルを調達、既存55市場の外へ拡張
同時期に資金調達を完了したFeverは、現在55の市場で事業を展開している。新たに調達した2.5億ドルは、既存市場の外にある新地域への拡張、およびチケッティングツールやイベント形式の開発強化に用いられる予定だ。アジアはその潜在的な拡張先の一つとみられている。
Feverの事業構造はTriangleのような従来型プロモーターとは異なり、自社企画の体験型イベントとチケッティングテクノロジーを軸に都市のエンターテインメント消費を取り込むモデルだ。ツアー主催を担うTriangleとは異なる形でのアジア拡張ルートといえる。
同時期の業界動向
同号のIQ Indexでは、他に二つの話題が取り上げられている。VIP席や付加サービスが興行収入構造の中で占める比重が上昇し続けていること、そして米国で音楽観光に関連する法案が可決に近づいていることだ。
今後わからないこと
- Triangleが具体的にどの都市を「新アンカーシティ」に選定するかは未発表
- Roger Fieldsの就任時期や具体的な役職は記事内に記載なし
- Triangleの調達金額や投資家名は明らかにされていない
- Feverのアジア展開が実際にいつ、どの国から始まるかは未発表