豪州ARIA、AI生成音楽のチャート登録を禁止 2026年8月28日施行

オーストラリアのレコード産業団体ARIA(Australian Recording Industry Association)は、《Code of Practice》を改定し、2026年8月28日から全部または大部分がAIによって生成された録音を同国の公式チャートから排除すると発表した。一部のみAIを使用、またはAI補助はあっても人間の創作が主体である作品は、ストリーミングやチャート操作の疑いがない限り引き続き集計対象となる。この改定は世界のレコード産業が示している方針に合わせたものだという。Far Out Magazineの報道によれば、新規則の施行後はARIAが実際の運用権限を持つことになる。
新規則の詳細
改定後の規約では、ARIAは資格を満たさない録音を除外し、すでに授与されたチャート上の賞を取り消し、順位を調整する権限を持つ。一方でアーティストやその代理人は、除外の決定に対して異議を申し立てることができる。
ARIAのCEOであるAnnabelle Herd氏は、新制度によってオーストラリアで音楽を発表するすべての人に「a clear rule to work to(従うべき明確な規則)」が与えられたと述べた。また、オーストラリアのリスナーが何を聴き、何が推されるかを決める立場にある関係者――特にラジオ局――に対し、「human artistry(人間による創作)」を支持し、それぞれの規約でも同様の対応をとるよう呼びかけている。
発端:〈Like a Prayer〉のAIカバーがラジオ再生数1位に
今回の決定のきっかけとなったのは、Josh FawazによるMadonnaの名曲〈Like a Prayer〉のカバーだ。このバージョンは先月、オーストラリアでラジオ再生数が最も多い曲となり、ARIAの2つのチャートで4位に達した。
Fawaz氏は当初、AIを「as a tool(ツールとして)」使用したと説明していたが、その後Spotify上の楽曲情報を更新し、ボーカルとドラムがAI生成であることを明記した。
他市場での前例
今年に入り、スウェーデンでも、ウイルス的に拡散したAI生成楽曲が公式チャートから除外された例がある。Jakubによる〈I Know, You're Not Mine – Jag Vet, Du Är Inte Min〉は、Spotifyでの成績は良好だったものの、公式チャートからは外された。
一方、2025年11月には、AIアーティストのXamoa MonetがBillboardのラジオチャートに初めてランクインしたAIミュージシャンとなっている。