ADÉLA、初のアルバム『Prima』をリリース ― NMEが好意的レビュー

スロバキア出身のシンガーADÉLAの初アルバム『Prima』が、2026年9月4日(金)にCapitol Recordsからリリースされた。タイトルの「Prima」は「一番」を意味すると同時に、彼女のバレエ訓練の経歴における最上位の称号にも通じる。音楽メディアNMEはレビューで、本作を「ミレニアル期のポップスの黄金期を蒸留したような、自信に満ちながらも内省的な楽曲群」と評し、ADÉLAが「自らの居場所を勝ち取ろうとする作品」だと位置づけている。
hyperpopからミレニアルポップへ
先行シングル〈Ain't In LA〉は2026年夏を象徴する楽曲で、NMEは初期のKeshaや『Bangerz』時代のMiley Cyrusのポップ語彙になぞらえている。楽曲のテーマは一種の「逃避しない」宣言とされ、ブラチスラバやライプツィヒ、あるいはReadingといった場所で「今の自分」を受け入れることを強調する内容だという。サビでは細かく刻まれ、ピッチ加工されたボーカルフックが多用される一方、彼女ならではの東欧的な力強い歌声も保たれている。歌詞にはMadonnaやDestiny's Childの名前も登場する。
アルバムの他の主要曲もそれぞれ異なる方向性を見せる。〈Boys〉はThe Pussycat Dolls的な語りかけるようなボーカルに、Timbaland風のクラブビートを組み合わせた楽曲。〈Marjuana〉はストレートなEDMナンバーで、NMEはTomorrowlandクラスの大規模フェスにも対応できるスケール感があると評している。〈KGB〉は重厚なハウスビートの上に成り立っており、「call me the K-G-Bitch」というフレーズが曲のハイライトとして挙げられている。
2025年の前作『The Provocataur』の密度の高いhyperpopサウンドと比べると、『Prima』は全体的にテンポを落とした作りになっている。〈Hitachi〉や〈Therapy〉はよりリリカルなパートで、初めての失恋や自意識をテーマにしている。一方でNMEは、ハリウッド女優へのオマージュとされる〈Nicole Kidman〉について、スローなビートと重厚なブラスが噛み合わず、アルバム中で数少ない失敗作だと指摘している。
『Dream Academy』から2026年へ
ADÉLAが最初に注目を集めたのは、2023年のオーディション番組『Dream Academy』への参加だった。この番組の最終選考を勝ち抜いた6名によって結成されたのが、ガールグループKATSEYEである。その後ADÉLAは〈Supercar〉や〈DeathByDevotion〉といった楽曲を発表し、2026年にはライブパフォーマンスの勢いと〈Ain't In LA〉の広がりによって、その存在感を確立した。
リリース情報
- アルバム:『Prima』(ADÉLA初のアルバム)
- 発売日:2026年9月4日(金)
- レーベル:Capitol Records
- レビュー元:NME