Lily Lyons、布里斯托で新EPを語る──「移動しながら曲を書く」

ロンドンのシンガーソングライターLily Lyonsが、音楽メディアFar Out Magazineの取材を受けた。取材場所はスタジオやカフェではなく、イギリス・ブリストルの峡谷へ続く一本道。現地レーベルBreakfast Recordsの主宰者から「吊り橋近くの峡谷で野生のヤギが見られる」という噂を聞き、ロンドンから来たLyonsと共に歩きながら新EPについて語り合ったという。結局二人はヤギを見ることはなかった。新EPのタイトルや発売日はまだ発表されていない。
「移動している状態が好き」
この取材を通して繰り返し語られたのが「移動」というテーマだ。Lyonsは「I love being in transit(移動している状態が好き)」と語り、これは自身の子供時代の大きな部分を占めていたと明かす。移動しながら過ごし、旅にアルバムのサウンドトラックをつけ、音楽と場所を結びつける──そうした感覚が今の創作にもつながっているという。
また、一人旅と、自身の音楽に流れる親密さとの間に矛盾を感じないかと問われた際には、これまでチームに加わった人やキャリアの旅路で出会った人たちは皆、それぞれ異なる土地の、ライブという現場で知り合った人々だと語った。
ファーストアルバムまで4年
Lyonsのこれまでの歩みは比較的オーソドックスだ。曲を書き、ライブを重ね、作品をリリースする──ミュージシャンとして一般的な順序を踏んできた。ファーストアルバム《Re-Open The World》は、最初のシングルから実に4年を経て発表された。その間は着実なリリースの積み重ねで、明確な「イメージ」を急いで確立するのではなく、長年のツアーを通じてコアなリスナー層をじっくり築いてきたという。
ライブという物理的な空間そのものにもこだわりを持っている。中でも象徴的なのがSt Mathias Churchで、Lyonsはここでライブアルバムを録音した。新しい共演者たちと共に作業をしたことで、作品に具体的な空間の感覚を持たせることができたという。
「次のNick Drake」というレッテルについて
Far Outは記事の中で、ギターを抱え、柔らかい歌唱を持つ新人アーティストに対して安易に貼られがちなレッテル──「次のNick Drake」──について触れている。こうした比較は、Drakeの本質、すなわち「完全に自分自身の曲を書くことへの忠実さ」を見落としているとし、Lyonsが本当に彼から受け取りたいと考えているのはまさにその部分だと指摘している。