郭達年《喇叭幽靈巔峰會》台北公演、会場の雨漏りで中止に

香港の音楽家郭達年(クォック・タッニン)とJune(The Primitivist)が2026年8月23日(日)に台北の野地方 WildLabで予定していた共生音楽会《喇叭幽靈巔峰會》が、会場の雨漏り問題により急遽中止となった。主催者はSNSでの告知で、できるだけ早く代替会場を探し、改めてこの公演を実現させたいとしている。今回の公演はもともと同名のインスタレーション展の音楽会版として企画されており、シリーズ第3弾かつ最大規模のものになる予定だった。
公演情報
- 公演:郭達年、June(The Primitivist)による共生音楽会《喇叭幽靈巔峰會》
- 予定日:2026年8月23日(日)
- 予定会場:野地方 WildLab(台北)※会場の雨漏りにより中止
- 新会場・新日程:主催者より未発表、追って告知予定
- チケット販売:会場変更に伴い、チケット情報も未発表
《喇叭幽靈巔峰會》:香港・上環のギャラリーから台北へ
《喇叭幽靈巔峰會》は、郭達年が廃棄されたスピーカーを素材として制作したインスタレーション作品シリーズで、7月11日より香港・上環のCatalystギャラリーで展示されている。作品の核となるテーマは現代の消費社会における「使い捨て文化」だ。展示されているスピーカーは故障して廃棄されたものではなく、汰換された(取り替えられた)物であり、郭達年はそれらを保存・再構成してインスタレーションに仕立てている。
台北公演はこの展覧会の音楽会版という位置づけで、郭達年とJune(The Primitivist)が共演する予定だった。主催者によれば、地政学的な事情から、これが両者にとって台湾での最後の公開公演になる可能性があるという。
郭達年と台湾のつながり
郭達年は香港のバンド「黒鳥(ブラックバード)」の中心メンバーである。2016年前後、彼は音声作品の公募企画《九歌》を立ち上げ、香港・台湾など各地から寄せられた、土地・生態系・自由と公正をテーマとする音を収録した。彼はこれらの作品を「歌」ではなく「サウンド作品」と呼んでおり、その形式は完全な楽曲、フィールドレコーディング、音の編集作品など多岐にわたる。《九歌(二)》は7月5日にSoundCloudで全曲公開されており、HK01の報道によれば、さまざまな分野・地域のミュージシャン、文化人、アーティストが共同で制作したものだという。
2019年には、《九歌》が《九歌:声音文件集結4年展》として台湾の政治大学芸文センターで展示された。郭達年はまた、新北市美術館で開催されたフォーラム《混雑的気味—再探九零前衛芸術》にも出席し、黄孫権、呉永毅とともに1990年代の台湾・香港のアヴァンギャルド文化のつながりを振り返っている。
2018年には、黒鳥解散後初となるソロ作品として、1stアルバム《抱靈賦(The Big Hug)》を発表した。台湾の音楽評論家、馬世芳はこのアルバムを「コミューン的」な共同制作と評しており、収録曲の多くはレコーディングスタジオで完成させたものではないという。アルバムの発表イベントは香港の「唐三」で行われ、Facebookイベントページも作られない中、約50人が集まった。