豪州で業界主導の音楽祭ガイド「Festival Blueprint」発表

豪州フェスティバル協会(Australian Festival Association、AFA)は2026年8月10日、業界主導で編纂された豪州初の音楽祭ベストプラクティスガイド「Festival Blueprint」を発表した。ニューサウスウェールズ(NSW)州政府が音楽振興部門Sound NSWを通じて資金を提供しており、無料で閲覧できる。継続的に更新される「生きた資料(living resource)」と位置づけられており、主催者向けの運営指針や法規情報、業界の知見をまとめている。対象はNSW州内の音楽祭のベンダー、主催者、請負業者、代理店など関係者全般となる。
70人超の業界関係者が編纂に参加
Festival Blueprintは70人以上の業界関係者の手によって作成された。内容はイベント企画、リスク管理、法令遵守の3つの柱に焦点を当てている。主な章立ては以下の通り。
- アクセシビリティ(accessibility)
- 人流管理(crowd management)
- 先住民(First Nations)とのエンゲージメント
- 警察との連携(police engagement)
- NSW州の音楽祭関連法規「Music Festivals Act」
このほか、医療体制・ハームリダクション、緊急対応、環境影響、倫理とアクセスといったテーマの章も含まれている。
関係者のコメント
AFA会長でFuzzy Operationsの最高経営責任者(CEO)でもあるAdelle Robinson氏は、このガイドが音楽祭業界の集合知を一つにまとめ、規模を問わず主催者が安全で運営の行き届いたイベントを開催する助けになると述べている。Sound NSWの責任者Emily Collins氏も、NSWの音楽祭業界にとって重要な節目になるとコメントしている。
発表のタイミングと豪州フェス事情
今回の発表は、豪州のフェスティバルシーズンを前にラインナップ発表が相次ぐ時期と重なる。Spilt Milk、Beyond The Valley、Wildlands、CMC Rocksといったフェスティバルが次々と新シーズンの出演情報を公開している。
一方で、先月公表された調査では豪州国内における地域間のツアー格差が指摘されている。一部の州では、人口あたりの国際ツアー公演数が、東海岸の近隣州と比べて5分の1程度にとどまるという。