Empire Of The SunのLuke Steele、AI活用を公言「使いこなせるアーティストは無敵になる」

オーストラリアのバンド Empire Of The Sun のフロントマン、Luke Steele が2026年8月1日(金)にモントリオールで開催された Osheaga 音楽祭に出演後、iHeartRadio Canada の取材でAIを自身の音楽制作に活用していることを認めた。AIは「使い方を理解しているアーティストを強くする」技術だと語り、議論を呼んでいる。
Luke Steeleの発言
インタビュアーがAI使用の有無を尋ねると、Steeleは「もちろん」と即答した。続けてインタビュアーはAIに懐疑的な立場を示すアーティストとして Lorde、Mac DeMarco、SZA、そしてAIによる音楽制作を公然と批判してきたプロデューサーの Jack Antonoff の名を挙げた。
SteeleはAIを「非常に賢いギターエフェクターのようなもの」と表現し、単に音楽家が使う道具の一つに過ぎないと述べた。Consequence の記事によれば、彼はAIに反対する側にこう警告している。AIを使いこなせるアーティストは「無敵」になる一方、それを拒む者は「夜の怪物のように自分を飲み込んでしまうから気をつけたほうがいい」という。AIの環境負荷について問われた際は、笑って明確な回答を避けた。
業界を揺るがすAI音楽論争
Steeleの発言は、AI音楽をめぐる議論が世界的に過熱するなかで出てきたものだ。Boy George は先週、新曲の制作にAIの助けを借りたことを認め、その後 Bandcamp は「アクセプタブルユースポリシー(許容利用ポリシー)違反」を理由に当該曲を削除した。ストリーミング業界では、Deezer が先月、プラットフォームへの1日あたりのアップロード数の半数以上がAI生成音楽であることを明らかにした。一方 TIDAL は6月、完全にAIで制作された音楽には楽曲使用料を支払わない方針を発表している。
英国政府は今年3月、AI企業が著作権保護作品を許可なく利用できるようにする計画を撤回した。この撤回に先立ち、Paul McCartney、Kate Bush、Dua Lipa、Elton John らが連名でアーティストの権利保護を求める運動を起こしていた。また Apple Music はAI生成音楽にラベルを表示する計画を進めており、ある調査では人の97%が人間の作った音楽とAI生成音楽を聴き分けられないという結果も出ている。
Empire Of The Sunの近況
- 2026年7月30日(水):Lollapalooza 2026に出演
- 2026年8月1日(金):Osheaga音楽祭(モントリオール)に出演
- 2026年6月:英国・ロンドンのAlexandra Palaceを含む欧州ツアーを実施
- 2024年:4作目のアルバム『Ask That God』をリリース、収録曲に「Changes」「Music On The Radio」